「夜になっても頭が冴えて眠れない…」「寝ても疲れがとれない…」
そんな症状がある方は、自律神経のバランスが乱れているかもしれません。
私たちの身体は24時間、自律神経と呼ばれる神経系によってコントロールされています。
その働きは睡眠とも密接に関係しており、整えることで睡眠の質が驚くほど改善することがわかっています。
🔄 自律神経とは?2つの神経の働き
自律神経は無意識のうちに心拍・血圧・呼吸・消化・体温などを調整しています。主に次の2種類があります:
- 交感神経:日中に優位になる「活動モード」
- 副交感神経:夜間に優位になる「リラックスモード」
理想的な睡眠のためには、夜になると副交感神経が優位になり、身体と脳を「休息モード」に切り替える必要があります。
⚠ 現代人に多い“交感神経の過剰優位”
スマートフォン・パソコン・人間関係・仕事のストレス…
私たちの生活には交感神経を刺激する要因があふれています。
夜になっても交感神経が優位な状態が続くと、
- 寝つきが悪くなる(入眠困難)
- 眠りが浅くなる(中途覚醒・夢を多く見る)
- 朝起きても疲労感が残る
このような慢性的な症状を放置すると、自律神経失調症や不眠症のリスクにもつながります。
📚 論文で示された自律神経と睡眠の因果関係
- Tanaka et al. (2012):ストレス負荷による心拍変動(HRV)の乱れと睡眠障害の相関を確認。
- Trinder et al. (2001):ノンレム睡眠時に副交感神経が優位になり、心拍・血圧が低下することを示す。
- Thayer et al., 2012:HRV(心拍変動)は自律神経機能と睡眠質の指標として有効。
🧘♀️ 自律神経を整える実践法
以下の習慣が、副交感神経を優位にしやすくし、質の良い眠りを促します。
- 毎日同じ時間に寝て起きる:体内時計が整う
- ぬるめのお風呂(38〜40℃)に15分:交感神経から副交感神経へ移行
- 寝る前1時間はスマホを見ない:交感神経の過活動を防ぐ
- 深い腹式呼吸・瞑想・ストレッチ:自律神経を瞬時に整えるテクニック
🔗 関連リンク(内部)
📚 外部リンク・参考論文
- Trinder et al. (2001) – Autonomic activity during human sleep
- Thayer et al., 2012 – Heart rate variability and autonomic function
※本記事は研究論文・医療情報をもとに構成していますが、医療行為を目的とするものではありません。睡眠障害が疑われる場合は専門医にご相談ください。