「たっぷり寝ることが健康に良い」とよく言われますが、実際にどれほど重要なのでしょうか？
近年では、世界中の研究によって睡眠の質と量が健康・学習・メンタル・免疫機能などに直結することが明らかになっています。
🧠 睡眠は脳の“お掃除タイム”
ノースウェスタン大学らの研究（Walker & Stickgold, 2006）によると、睡眠中には脳内の記憶が再整理され、必要な記憶が強化されることが分かっています。特に、深いノンレム睡眠中に学習した情報が定着するのです。
“Sleep serves a critical role in memory consolidation, particularly during slow-wave sleep” ― Walker MP, Stickgold R. *Sleep-dependent learning and memory consolidation*. Neuron. 2006.
🩺 睡眠不足は生活習慣病のリスクに
米国心臓協会の発表（St-Onge et al., 2016）では、短い睡眠時間は肥満・糖尿病・高血圧の発症リスクを高めるとされています。慢性的な睡眠不足は、インスリン感受性を低下させ、血糖コントロールを乱します。
“Short sleep duration is associated with increased cardiometabolic risk.” ― St-Onge MP, et al. *Sleep Duration and Quality: Impact on Lifestyle Behaviors and Cardiometabolic Health*. Circulation. 2016.
🧘♀️ 睡眠とメンタルヘルスの深い関係
2014年のシドニー大学の調査では、睡眠障害がある人はうつ病や不安障害のリスクが高まることが示されています。逆に、良質な睡眠はストレス耐性や感情の安定をもたらします。
“Insomnia significantly increases the risk of developing depression and anxiety.” ― Baglioni C, et al. *Insomnia as a predictor of depression: a meta-analytic evaluation of longitudinal epidemiological studies*. J Affect Disord. 2011.
😷 睡眠は免疫力にも影響する
カリフォルニア大学の研究では、7時間未満の睡眠しかとっていない人は、風邪にかかる確率が3倍になることが報告されています。
“Short sleep duration was associated with an increased susceptibility to the common cold.” ― Prather AA, et al. *Behaviorally Assessed Sleep and Susceptibility to the Common Cold*. Sleep. 2015.
🛌 良質な睡眠のためにできること
- 毎日同じ時間に寝起きする
- 寝る1時間前はスマホやPCを控える
- 寝室は静かで暗く、温度を快適に保つ
- 寝る前のカフェイン・アルコールは避ける
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